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2010年03月30日の記事は以下のとおりです。

バイク用部品

  • 2010/03/30 09:29
  • カテゴリー:

ファイル 78-1.jpg

バイクに使用するパーツで、スペーサーのような物を製作致しました。
お客様からベアリングをお預かりし、メッキ後もベアリングが入る事を確認し、発送致しました。

個人のお客様でベアリングを相手部品としてお借りするのは珍しいですが、ベアリング関連の部品は、精密部品の工場ではごくごく一般的な製品です。
回転機構にはベアリングが欠かせず、ベアリングのサイズもほとんど規格で決まっていて図面にミクロン単位の寸法で指示されているのでベアリングそのものをお借りする事は希ですが、個人のお客様においては規格をご存じないのは当然として、ベアリングの相手をどの程度の寸法にすれば良いか、迷われるケースも多いと思います。

そのような場合には、図面に「ベアリングがスムーズに入る」などと記入して頂ければ十分です。
今回の部品の場合、正確には、ベアリングの径よりも20ミクロン程度少ない数値で加工し、ベアリングに入るように加工しましたが、10ミクロン違うだけでも大きな差になりますので、厳密に寸法を指定する必要がなければ、一般的な数値をこちらで決めさせて頂きます。

大型の装置などでは、焼きバメと申しまして、鉄製の部品を熱して一旦サイズを縮小して、そこにベアリングを入れ、常温になると部品が膨張してベアリングが外れなくなる、というような方法を取るケースもあります。
このような場合は、常温ではベアリングが入りませんので寸法を正確に出す必要があり、それなりの技術が必要になります。

今回の場合はアルミですし、ただベアリングに入れば良いのですが、メッキをする場合にもそれなりの注意は必要です。
メッキには当然皮膜がありますので、メッキ前に入ったベアリングが、メッキをしたら入らなくなった、と言う事がないように、メッキ分の皮膜数ミクロンを考慮して、その分大きくしたり小さくしたりしてメッキ後にきちんと入るようにシフトして製作致します。

なお、写真には一部メッキが剥げたように白くなっている所がありますが、これはアルマイトメッキに必要な「接点」と呼ばれるもので、アルマイトは電気を流して被膜を付けるため、接点を付けたところだけメッキが付かなくなります。
通常はネジ穴(タップ穴)など、目立たないところを接点として利用するのですが、今回はそのような箇所が無いため、ベアリングを入れる事でメッキ後も隠れてしまう箇所を接点として利用させて頂きました。

白アルマイトの場合は、メッキ後も白くなるのでほとんど目立ちませんが、黒アルマイトの場合は接点が目立ちますので、メッキを含めてご依頼頂く方は参考にして頂ければ幸いです。

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